キューリグスペシャルインタビュー
森彦
本店・森彦で一杯のコーヒーを味わう
旅人の気分で楽しんで欲しい
森彦 KEURIG®への想い
株式会社アトリエ・モリヒコ
代表取締役
/ アートディレクター
コーヒーブランド“MORIHICO.”。
そのK-CUP®開発にあたり、
MORIHICO.の代表である市川草介氏に
お話を伺った。
ーーMORIHICO.について教えてください
市川草介氏(以下、市川):1996年、北海道札幌に円山という閑静な住宅街の路地裏に築50年の木造民家がありました。私がそこをリノベーションして小さな小さな珈琲店を開業したのがきっかけです。それから27年経ちましたが、その場所は本店・森彦として、毎日全国から大勢のカフェマニア・コーヒーマニアにお越しいただいている、そういったブランドです。
ーー森彦のコーヒーについて教えてください
市川:札幌は昔から自家焙煎店が多く、私がコーヒー専門店に通い始めたころから深煎りのコーヒーがスタンダードでした。
本州では濃いコーヒーは砂糖・ミルクがないとなかなか飲み進められないが、北海道では深く淹れてストレートで飲む。
MORIHICO.のコーヒーはその札幌のコーヒーの特徴を有しています。本州の方が北海道に旅行して、MORIHICO.のネルドリップでこっくりと淹れた深煎りのコーヒーを飲むと一様に驚かれます。
また美味しいコーヒーだったらちょっと高くて当たり前という文化があり、そこに支えられてMORIHICO.も存在しています。
ーー森彦のK-CUP®についてのこだわった点や出来栄えを教えてください
市川:KEURIG®で出すMORIHICO.も当然ながら深煎りです。 我々が一番こだわりたかったのは、濃くてもごくごく飲める、「なんでこんな美味しいんだろう」と言ってもらえる味わいの表現。そのためにKEURIG®では使ったことのないほどのグラム数をカプセルの中に入れ、今までにないほどの深い焙煎度合いとしました。
焙煎ではコーヒー豆の表面が黒光りする、カフェオイルがにじみ出るまでじっくりと深煎りすることでMORIHICO.のコーヒーが完成する。今回はそれを詳細まで表現できたと思っています。また、深煎りなのにフルーティーさを感じられることにこだわっています。
市川:K-CUP®のコーヒー豆はウガンダ産を中心に採用しています。ウガンダのコーヒーは耳慣れないし飲み慣れないと思いますが、近年はスペシャルティコーヒーの産地として注目されています。
アフリカはスペシャルティコーヒーのトレンドに乗り遅れましたが、コーヒー発祥の地。原種の力強さ、気候風土、そういったものが一流のコーヒーを創ります。
ウガンダの豆を使ったことでよく飲む深煎りとは全く違う、スペシャルティの香りを感じられる仕上がりとなりました。
完成したものを初めて飲んだとき、本店・森彦の席で一杯のコーヒーを味わう旅人の気分になれました。
ーーデザインについても想いを教えてください
市川:私は元々グラフィックデザイナーでその傍らでコーヒーを始めたため、MORIHICO.ではかねてよりデザインに力を入れています。
私たちの時代にはジャケ買いという言葉がありました。
レコード屋で一枚のレコードを選ぶときにジャケットのデザインから中身を推し測る。デザインというのはいつも中身を推し測るものでなければいけないし、逆に言うと期待通りのものでないといけないと思います。
今回の森彦のパッケージ、カプセル共にシンプルに北国らしい雪のイメージで白にしている。シンプルなものは中身に自信がないとできません。
パッケージを眺めながら実際に味わってもらえるとより美味しく感じてもらえるんじゃないかなと思います。
ーー森彦のK-CUP®をどのように楽しんでもらいたいですか?
市川:KEURIG®は仕事場やご家庭で楽しまれている方が多いと聞いています。森彦のパッケージを手に取り、コーヒーを口に含んだ時に、プチ旅行をした気分で、円山にある森彦の木造民家の中でコーヒーをすすっている自分を錯覚するような、そういう時間を楽しんでもらえたらなと思っています。
それと同時にこのコーヒーが北海道に足を運ぶきっかけになってくれたら大変うれしいと思っています。